配管呼び径について詳しく知りたい!
こんなお悩みを解決します。
本記事を読んで解決できること
- プラント配管の配管呼び径について理解できる
- JIS, ANSI, ISOでの配管呼び径が理解できる
- JIS, ANSI, ISO配管呼び径を取り扱う際の注意点が理解できる
本記事をご覧頂き、あなたのプラント設計にぜひ活かしてください。
結論:配管呼び径とは配管サイズの呼び方
結論から述べます。以下3点覚えておけば問題ありません。
- JISではA呼称、B呼称が用いられる。また、1B(25A)以下の配管については、イチブ(1/8B)~ハチブ(1B)とも呼ばれる。
- ANSIではNPS(インチべース)、ISOではDN(mmベース)の配管呼称が用いられる。
- 同じ外径の呼び径を指しても、材料・規格が異なれば実際の外径も異なる場合がある。
1つずつ解説します。
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JISの呼び径はA呼称・B呼称の2つ
JISでは2種類の配管呼び径の呼称が用いられます。
- A(エー)呼称:ミリメートル表記を基準とした配管呼び径
- B(ビー)呼称:インチ表記を基準とした配管呼び径
例えば、A呼称では、100A(ひゃくエー、と読みます)と記せば、外径114.3mmの配管を意味します。
同じように、B呼称では、6B(ろくインチ、と読みます。ろくビーとは読みません)と記せば、外径165.2mmの配管を意味します。
JIS A呼称、B呼称、実外径(mm)を表に纏めると次のようになります。
また、以下のような呼ばれ方もあります。合わせて覚えましょう。
ANSIの呼び径
ANSIでは、配管呼び径の呼称はNPS(エヌピーエス、Nathional Pipe Thread)と呼ばれています。
インチ表記が採用されています。
NPSと実外径をまとめると次のようになります。
ISOの呼び径
ISOでは、配管呼び経の呼称はDN(ディーエヌ、Nominal Diameter)と呼びます。
ミリメートル表記が採用されています。
DNと実外径をまとめると,、次のようになります。
「そもそもJIS、ISO、ASMEがよくわからない」というあなた、ぜひこちらの記事もご参照ください。
注意点
注意点を以下に纏めます。
- 同じ外径の呼び径を指しても、材料・規格が異なれば実際の外径も異なる場合がある。
どういうこと?
例を上げて説明します。
1.規格が異なる場合は外径も異なる
上述した、JIS・ASME・ISOを横並びにすると次のようになります。
JIS 175AやJIS 225AはISO・ASMEにはありません。(筆者も10年以上設計に携わりますが、この配管サイズを用いたプラントは見たことがありません)。
また、200A (8B) ~ 300A (12B)の外径が、JISとそれ以外で約3~7mmほど異なっています。
ですので、このサイズにおいてJIS配管材とASME配管材が入り混じったプラントの設計を行う際には注意が必要です。
例えば、ASME配管をJIS板フランジに差し込んで差し込み溶接を行う場合、(ASME配管外径)>(JISフランジ内径)となるため接続が出来ません。
板フランジについては、別途フランジの解説記事で纏めます。
2.材料が異なると外径も異なる
上記はステンレス鋼管や炭素鋼鋼管向けの規格・配管外径です。
例えば、ISOで定義されるPVC材の外径は以下の通りです。配管外径が全く異なるのがお分かりいただけると思います。
実際には、ISO鋼管と接続出来るように設計されておりますが、手配間違えしやすいので注意が必要です。
まとめ
本記事では、配管呼び径について解説しました。
まとめ
- JISではA呼称、B呼称が用いられる。また、1B(25A)以下の配管については、イチブ(1/8B)~ハチブ(1B)とも呼ばれる。
- ANSIではNPS(インチべース)、ISOではDN(mmベース)の配管呼称が用いられる。
- 同じ外径の呼び径を指しても、材料・規格が異なれば実際の外径も異なる場合がある。
正しい知識を身につけて、エンジニアとしてスキルアップしていきましょう!
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